戯れ言ブログ

ドラマや映画の感想の他、思ったこと感じたことを少しずつ流してゆきます。

映画 クリエイター

1985年アメリカの作品。

アメリカで1985年といえば私の念頭にすぐ浮かぶのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だ。
BttFはタイムマシンのSF物語で、このクリエイターはクローン再生を試みる純愛物語。
この作品タイトルだとマッドサイエンシスト臭が漂いすぎて損してるように感じた。


以下、ネタバレ含む。




ノーベル賞を得るような優秀だが少し変わり者の熟年男性の大学教授が主人公。妻を亡くして30年ほど経つが妻をずっと愛していて、大学とは別に自宅裏で密かに妻を再生すべく妻の細胞からクローンを作ろうと日々研究を続けていた。
ある日、新規の男子大学院生を丸め込み自分の助手に取り込む。教授と学生は親子ほどのような親しい関係を築き始める。
教授が再生に必要な卵子を求めていたある日、偶然カフェで一人の田舎娘と出会う。
その無邪気で活発な若い娘を連れ帰り、卵子を提供してもらい共に暮らし始める事となる。同じ頃、大学院生も運命を感じる相手と付き合い始める。
自宅裏では亡き妻の細胞が育ち始め、全てが順調なように見えた。
しかし、ライバル教授の企てにより自宅裏の研究を強制撤収させられてしまう。
男子学生が出て行き、若い娘も教授に恋していたので亡くなった妻にいつまでも拘っている教授に苛立ちを爆発させ出ていく。
そんな時、学生の彼女が体調不良を訴え倒れる。脳腫瘍だった。生命維持装置がないと自発呼吸できず、意識も回復する事はもうないと死を宣告される。両親も生命維持を断念し死を受け入れようとするが学生は納得できず、懇願し画策をはかる。
頼れるのは主人公の教授だけだと。
教授の計らいにより生命維持装置を外すまで2週間の猶予が与えられた。
学生はその間ずっと呼吸器に繋がれ反応のない彼女に色々と語りかける。
教授は意を決し、出て行った娘を探し始める。
亡き妻との思い出のビーチハウスで幻想として現れる妻に「君を愛しているが彼女(娘)の事も愛しているんだ」と告げる。幻を抱きしめようとするが笑顔の妻の姿は消える去り、同時に娘が教授の元に戻ってきた。二人で亡き妻の細胞を海へ還す。
片や猶予期限がきた学生の彼女。生命維持装置を止められそうになり学生は懸命に抵抗。力ずくで引き離されながらも彼女に目覚めるよう訴えかける。その時奇跡が起こる。一筋の涙を流し自発呼吸を始めたのだ。そこからどんどん回復してゆく。

ラストはライバル教授の企てにより別の大学への移動を余儀なくされた主人公。大勢の学生と多額の研究費、企てたライバル教授も含め皆で新しい大学へ移動するというハッピーな大団円でコミカルな感じに仕上がっている。



若い娘を演じた女性は文豪ヘミングウェイの娘だったか孫だったかだそうな。